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楼門とは?
楼門(ろうもん)とは、2階建てで1重目には縁のみを持ち、最上重に屋根を持つもの。
社殿以上に豪華なものも多く、境内の入口に位置していることから、神社の顔として機能することも多いですね。
役割は、鳥居や注連縄と同様、清浄な領域の境となる結界の役割を果たしています。
なぜ、楼門をつくったのか?
神社には、古来から鳥居という安価で便利な結界が存在しているにも関わらず、なぜ、敢えて大掛かりな神門(楼門)をつくったのでしょうか?
疑いようがないのは、仏教の影響です。
神仏習合により、寺院の立場から門が造られたということはあったでしょうし、神仏習合とは関係なく単純に仏教の影響を受けたということもあるでしょう。
また、時の有力者が権威を示すためには、御神体のある社殿よりも自由に寄贈しやすいものであったという側面もあったかもしれません。
さて、以下に日本の代表的な楼門をご紹介し、日本の建築美術の素晴らしさを体感して頂きましょう。
日本三大楼門
まずは、俗に、日本三大楼門と言われるものからご紹介致します。
阿蘇神社(熊本県)
肥後国一の宮。十二神をまつる由緒ある神社で、全国500社を超える阿蘇神社の総本社。全国的にも珍しい横参道で有名。
楼門は、高さ18m。神社では珍しい仏閣の様式で建てられた二層楼山門式。
出典:wikipedia
筥崎宮(はこざきぐう)(福岡県)
筑前国一宮。
日本三大八幡宮の一つ(石清水八幡宮、宇佐神宮とともに。 鶴岡八幡宮という説もある。)
楼門は、わずか12坪の建坪に対して、屋根は83坪もあるという雄大な造り。
三間一戸入母屋造(さんけんいっこいりもやづくり)、檜皮葺(ひわだぶき)
金色に輝く「敵国降伏」の額が掲げられています。13世紀の蒙古襲来(元寇)の折り、激しい戦闘の末、俗にいう「神風」が吹いて敵を追い払ったと伝えられます。
鹿島神宮(茨城県)
常陸国一宮。東国三社の一社。宮中の四方拝で遥拝される一社である。
「国譲り」を実現させたタケミカヅチを祀る武闘家の聖地。 中臣鎌足を祖とする藤原氏の氏神。
初代水戸藩主の徳川頼房の命による造営。
構造は三間一戸。入母屋造の2階建てで、現在は銅板葺であるが元は檜皮葺であったという。
総朱漆塗りであり、彩色はわずかに欄間等に飾るに抑えるという控え目な意匠である。
扁額「鹿島鳥居」は東郷平八郎の書。
国宝の楼門
次に、国宝の楼門をご紹介しましょう。
青井阿蘇神社
慶長18年に竣工した楼門は禅宗様に桃山様式を取り入れた寄棟造茅葺の三間一戸八脚門。組物は初層を二手先、上層を三手先とし、柱間は地覆と貫で固め、柱上には初層・上層ともに台輪を渡す。上層四隅の隅木下に陰陽一対の鬼面を嵌め込む点が珍しく、これは当地方独自の人吉様式と呼ばれる。
出典:wikipedia
石清水八幡宮
宇佐神宮・筥崎宮(または鶴岡八幡宮)とともに日本三大八幡宮の一社、また宮中の四方拝で遥拝される一社である。
一間一戸楼門、入母屋造、正面拝所 桁行二間、梁間一間、一重、向唐破風造、檜皮葺
出典:wikipedia
その他注目の楼門
太宰府天満宮
出典:wikipedia
伏見稲荷大社
出典:wikipedia
八坂神社
南楼門
出典:wikipedia
西楼門
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賀茂別雷神社
出典:wikipedia
下加茂神社
出典:wikipedia
根津神社
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