秩父神社

日本三大美祭「秩父夜祭」で有名な妙見信仰の社
秩父神社拝殿

概要

創建1900年を超える関東屈指の古社。
日本神話「岩戸隠れ」と「天孫降臨」で指導的な役割を果たした知恵物であるオモイカネを祭神とするため、学問に御神徳が高い。
神仏分離以前は、北極星・北斗七星を神座とする妙見菩薩を祀る妙見信仰の社として栄える。
「秩父夜祭」は、毎年、20万人の人手があり、京都の祇園祭、飛騨高山祭と共に日本三大美祭のひとつに数えられる。
国の重要無形民俗文化財に指定。
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基本情報

◆所在地 埼玉県秩父市番場町1-1
◆公式ホームページ http://www.chichibu-jinja.or.jp/
◆社格等
式内社(小)
武蔵国四宮
旧国幣小社
別表神社
◆創建 (伝)崇神天皇10年
◆札所等 秩父三社

祭神

八意思兼命 (やごころおもいかねのみこと)日本神話「岩戸隠れ」と「天孫降臨」で指導的な役割を果たした知恵物
知知夫彦命 (ちちぶひこのみこと) – 八意思兼命の十世孫で、初代知知夫国造
天之御中主神 (あめのみなかぬしのかみ) – 鎌倉時代に「妙見菩薩」として合祀
秩父宮雍仁親王 – 昭和天皇の弟。昭和28年に合祀

エピソード

神奈備 武甲山

当社の社殿と参道の南側延長線上に武甲山(時代によって武光山、秩父嶽、妙見山などとよばれる)があり、元々は武甲山を神奈備として遥拝する聖地であったと考えられている。

創建

崇神天皇10年、知知夫国の国造に任命された八意思兼命の十世の子孫である知知夫彦命が、祖神である八意思兼命を祀ったことに始まるとされる。

秩父妙見社の創成

天慶年間(938年-947年)の上野国染谷川の合戦(平将門×平国香)で、国香に加勢した平良文は上野国群馬郡花園村に鎮座する妙見菩薩の加護を得て、将門の軍勢を打ち破ることができた。
以来良文は妙見菩薩を厚く信仰し、後年秩父に居を構えた際、花園村から妙見社を勧請(分霊)した。これが秩父の妙見社の創成である。
※その後良文は下総国に居を移し、下総での子孫が建立した千葉神社の祭神も妙見菩薩である。

妙見信仰とは、インドに発祥した菩薩信仰が、中国で道教の北極星信仰と習合し、仏教の天部の一つとして日本に伝来したものである。

秩父神社での妙見菩薩合祀

鎌倉時代に社殿が落雷により焼失し、再建する際に神社北東に祭られていた妙見菩薩を合祀した。
江戸時代の絵図では、境内の中央に妙見社があり、その社殿を取り囲むように天照大神宮・豊受大神宮・神宮司社(知知夫彦と記す絵図もある)・日御碕神社の4祠が配されている。
以降神仏分離まで「妙見宮」として栄え、「秩父神社」の名称より「秩父大宮妙見宮」の名称の方が有名となった。

神仏分離

明治の神仏分離により、妙見菩薩と習合していた天之御中主神に祭神を改め、社名も本来の「秩父神社」に戻した。
ただし、頒布されている護符などには現在も妙見信仰が遺されている。

秩父事件

1884年(明治17年)の秩父事件では、困民党軍が境内に集結した。

徳川家康造営の社殿

社殿は徳川家康による造営で、本殿・幣殿・拝殿が1つにまとめられた権現造の形式である。左甚五郎の作とされるものを含む多くの彫刻で飾られている。

本殿

本殿

拝殿

拝殿

彫刻「子宝 子育ての虎」

彫刻「子宝 子育ての虎」

彫刻「北辰の梟」

彫刻「北辰の梟」

彫刻「つなぎの龍」

彫刻「つなぎの龍」

彫刻「お元気三猿」

彫刻「お元気三猿」

秩父夜祭

毎年、12月1日-6日に開かれる例祭
武甲山)の男神(神話では蛇もしくは竜神、神仏習合後は蔵王権現)と秩父神社・母巣の森の女神(神仏習合後は妙見菩薩)が1年に1度の逢瀬を楽しむ祭りとされている。
祭自体は秩父神社の創建から存在した可能性が高いといわれている。
寛文年間ごろから付祭として屋台・笠鉾が曳かれるようになり、日本三大美祭に数えられる。
6日間行われることから「六日市」と呼ばれ、絹の取引で栄えた。
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