春日大社

藤原氏の氏神を祀る春日神社総本社
春日大社

概要

中臣氏(のちの藤原氏)の氏神を祀る全国に約1000社ある春日神社の総本社。
武甕槌命が白鹿に乗ってきたとされる逸話から鹿が神使である。
例祭である春日祭は、三勅祭の一つ。世界遺産「古都奈良の文化財」の構成資産。

基本情報

◆所在地 奈良県奈良市春日野町160
◆公式ホームページ http://www.kasugataisha.or.jp/
◆社格等
式内社(名神大)
二十二社(上七社)
旧官幣大社
勅祭社
別表神社
◆創建 神護景雲2年(768年)
◆札所等 神仏霊場巡拝の道第15番(奈良第2番)

祭神

主祭神は以下の4柱。総称して春日神と呼ばれ、藤原氏の氏神である。
武甕槌命 – 藤原氏守護神(常陸国鹿島の神)
経津主命 – 同上(下総国香取の神)
天児屋根命 – 藤原氏の祖神(河内国平岡の神)
比売神 – 天児屋根命の妻(同上)

エピソード

創建

社伝では、768年(神護景雲2年)に藤原永手が鹿島の武甕槌命、香取の経津主命と、枚岡神社に祀られていた天児屋根命・比売神を併せ、御蓋山の麓の四殿の社殿を造営したのをもって創祀としている。
また、藤原不比等が藤原氏の氏神である鹿島神(武甕槌命)を春日の御蓋山(みかさやま)に遷して祀り、春日神と称したのに始まるとする説もある。

興福寺との関係

藤原氏の氏神・氏寺の関係から興福寺との関係が深く、神仏習合が進んだ。
藤原冬嗣が興福寺南円堂を建立した際、その本尊の不空絹索観音が、当社の祭神・武甕槌命の本地仏とされ、春日大社と興福寺は一体化していった。
11世紀末から興福寺衆徒らによる強訴がたびたび行われるようになったが、その手段として、春日大社の神霊を移した榊の木(神木)を奉じて上洛する「神木動座」があった。

本殿

本殿は春日造。
第一殿に武甕槌命、第二殿に経津主命、第三殿に天児屋根命、第四殿に比売神が祀られる。
国宝に指定。

本殿(背面) 手前から第四殿、第三殿、第二殿、第一殿
春日大社の本殿

式年造替

式年造替は、神の鎮座する神殿や御神宝などを造り替え、御修繕を行うことによって、御神威のさらに若々しく力強いご発揚を願う、日本人固有の信仰に基づいて行われるもの。
当社では創建以来ほぼ20年毎ご奉仕されてきました。
今次造替は平成19年の一ノ鳥居より始まり、平成28年の御本社御本殿の正遷宮をもって完了する予定です。

影向の松

春日大社一の鳥居をくぐってすぐの、参道右側に生育しているクロマツ。
延慶2年(1309年)の春日権現験記にも記された古い巨木であったが、1995年(平成7年)に枯れたため、現在は巨大な切り株の横に後継樹の若木が植えられている。
春日大社の鳥居をくぐってすぐの影向の松

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