大國魂神社 東京五社に数えられる武蔵国総社
概要
武蔵国の一宮から六宮までを祀る総社であり、「六所宮」とも呼ばれる。
東京五社の一社。
旧社格は官幣小社で、現在は神社本庁の別表神社。
例大祭は「くらやみ祭」として有名で、関東三大奇祭の一つに数えられている。
基本情報
◆所在地 東京都府中市宮町3-1
◆公式ホームページ https://www.ookunitamajinja.or.jp/
◆社格等
武蔵国総社
旧官幣小社
別表神社
◆創建 (伝)第12代景行天皇41年
◆札所等 東京五社
大鳥居
祭神
本殿の祭神は以下の通り。武蔵国の総社として、当社創建当時の武蔵国一之宮から六之宮まで(通称:武州六社明神)を祀っている。
中殿
大國魂大神 (おおくにたまのおおかみ) – 主祭神。大国主命と同神とされる。
御霊大神 (ごりょうおおかみ)
国内諸神
東殿
一之宮:小野大神 – 小野神社(東京都多摩市)
二之宮:小河大神 – 二宮神社(東京都あきる野市)
三之宮:氷川大神 – 氷川神社(埼玉県さいたま市大宮区)
西殿
四之宮:秩父大神 – 秩父神社(埼玉県秩父市番場町)
五之宮:金佐奈大神 – 金鑚神社(埼玉県児玉郡神川町)
六之宮:杉山大神 – 杉山神社(神奈川県横浜市緑区)
創立の初期には、創建日の5月5日に武蔵国中の神官が集まり祈祷を行っていたと伝えられる。
エピソード
創建
景行天皇41年5月5日に大國魂大神がこの地に降臨し、それを郷民が祀った社が起源という。
その後出雲臣の祖神天穂日命の後裔が武蔵国造に任ぜられ社の奉仕を行ってから、代々の国造が奉仕してその祭務を行ったと伝承されている。
武蔵国総社「六所宮」
古代、国司は各国内の全ての神社を一宮から順に巡拝していた。
これを効率化するため、各国の国府近くに国内の神を合祀した総社を設け、まとめて祭祀を行うようになった。
当社はそのうちの武蔵国の総社にあたり、武蔵国の一宮から六宮までを東殿・西殿に分けて祀っている。
東殿
一之宮:小野大神 – 小野神社(東京都多摩市)
二之宮:小河大神 – 二宮神社(東京都あきる野市)
三之宮:氷川大神 – 氷川神社(埼玉県さいたま市大宮区)
西殿
四之宮:秩父大神 – 秩父神社(埼玉県秩父市番場町)
五之宮:金佐奈大神 – 金鑚神社(埼玉県児玉郡神川町)
六之宮:杉山大神 – 杉山神社(神奈川県横浜市緑区)
東京五社
東京五社とは、東京にある1800以上の神社の中でも格式が高いとされる5つの神社のこと。
当社は、日枝神社、明治神宮、靖國神社、東京大神宮とともに、東京五社に数えられる。
源氏に纏わる伝承
源頼朝が妻の安産祈願をした。
源頼義と義家が奥州戦に向かう際に戦勝祈願をした。
等の伝承がある。
関東三大奇祭 「くらやみ祭」
例大祭は「くらやみ祭」として有名で、関東三大奇祭の一つに数えられている。
くらやみ祭の大太鼓渡御
神輿渡御が深夜に町中の灯を消して闇の中で行われたため、くらやみ祭りと呼ばれる。
本来歌垣の性格を帯びていたが、明治時代になってその風習は改められた。
歌垣・・求愛の歌謡を掛け合う呪的信仰に立つ習俗 特定の日時に若い男女が集まり、互いに求愛歌を掛け合いながら、対になり恋愛関係になるとされる
この祭りは毎年4月30日から5月6日にかけて行われてる。
5月4日には旧甲州街道にて20台あまりの山車行列が行われる。
例大祭当日となる5月5日には、6張の大太鼓に先導されて、8基の神輿が御旅所まで渡御する。
重要文化財(国指定)
くらやみ祭の神輿渡御
参道のケヤキ
参道には欅(ケヤキ)が植えられている。
これは、源頼義公・義家の「前九年の役」と、徳川家康によるものとされている
大正13年に日本で2番目の天然記念物として指定されており、ケヤキ並木としては日本で唯一の天然記念物である。
ケヤキ並木